Alteryxで行う空間分析について解説するシリーズです。
今回は面積に関する処理について見ていきましょう。
面積を算出するには?
Alteryx Designerで面積を算出するのは非常に簡単です。空間情報ツールを使います。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_1.png)
「面積(平方キロメートル)」もしくは「面積(平方マイル」で取得が可能です。もしくは、ST_Area関数でも算出することができます。
結果としては以下のようになります(一部抜粋)。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_2.png)
面積按分
ところで、日本の場合、人口データは町丁目レベルもしくは250mメッシュで配布されています。このあたりが最小単位なので、例えば渋谷駅から500m以内にどれくらいの人が住んでいそうか、といった場合、ざっくり面積比で出すしかありません。実際に試してみましょう。
まず、渋谷区の行政データと渋谷駅から500m圏を描いたポリゴンを重ねてみます。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_3.png)
雰囲気がわかるでしょうか?
それでは、渋谷駅から500m圏内に該当する町を抽出していきましょう。この場合、空間マッチツールが利用可能です。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_5.png)
オプションは以下の通り、T入力に渋谷駅500m圏のポリゴンを入力、U入力は渋谷区の町丁目ポリゴンを入力、その上で「ターゲットとユニバースの交差始点」のオプションでマッチさせ、「交差オブジェクトを出力」にチェックを入れときます。これで重なり合った部分のポリゴンを得られます。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_6.png)
結果は以下の通り。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_4.png)
ここから面積按分をして人口を求めていきましょう。重なり合った部分は以下のようなポリゴンになっています。これらに対しての面積、各町丁目での面積、この2つがあれば、重なった部分が各町丁目でどれくらいの割合の面積を占めているかがわかります。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_7.png)
計算してみましょう。重なり合った部分の面積を再び空間情報ツールで取得します。その後、フォーミュラツールで割合を計算しましょう。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_8.png)
フォーミュラツールでは以下のような計算をしています。AreaSqKm2は重なった部分の面積です。AreaSqKmは各町丁目全体の面積です。
[AreaSqKm2]/[AreaSqKm]*100
結果は以下のとおりです。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_9.png)
あとは、割合と人口をかけ合わせて合計すれば、渋谷駅から500m圏内に住んでいる人数が算出できます。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_11.png)
最終的には以下のような答えが得られました。
![](https://analytics-x.tech/wp-content/uploads/2024/04/Sp_11_10.png)
このような面積按分はよく行われる手法です。
まとめ
- Alteryx Designerで面積の算出方法についてご紹介しました
- 面積按分にて、人口データを割り付ける方法をご紹介しました
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