レポートカテゴリのインタラクティブチャートはAlteryxでグラフを作成する際は非常に便利なツールですが、いくつか欠点もあります。その一つが、折れ線グラフにポイントの数値(ラベル)が出せないという点です。今回は裏技を使って折れ線グラフに数値を出してみましょう。
通常の折れ線グラフ
まず、通常の折れ線グラフは以下のように描くことができます。
数値のラベルがほしいところですが、残念ながらそんなオプションはありません・・・。ちなみに、各項目に対して「レイヤー」タブには以下のようなオプションがあります(基本的にラベルをつけたい場合はレイヤーオプションで行います)。
これが棒グラフの場合は以下のように「テキスト」という項目があり、ここでラベルを設定可能です。
折れ線グラフにラベルを表示する
基本的な手法としては、まず、棒グラフであればラベルをつけることができます。次に、インタラクティブチャートはレイヤーとしていくつも重ねることができます。さらに、棒グラフは透明にできます。この3つの性質を使ってラベルをつけていきます。
1.まず普通に折れ線グラフを書く
まず、普通に折れ線グラフを書いてみましょう。レイヤーを追加し、型を「折れ線」にし、X軸、Y軸を設定します。わかりやすいように、レイヤーに「折れ線」とつけておきましょう。以下のようになります。
今回は、店舗ごとに色を分けてグラフを書きたいので、さらに「変換」タブで分割を行います。
これでベーシックな折れ線グラフが描けます。お好みでグラフサイズを変更したり、ポイントに丸を打ったりすることも可能です。何もしないと、以下のようなグラフになります。
2.棒グラフを追加する
次に、ラベル用の棒グラフを重ねていきます。レイヤータブにて、「レイヤーを追加」し、型を「棒」にし、X軸、Y軸を設定していきます。わかりやすいようにレイヤー名に「ラベル」とつけています。
この時点では以下のようなグラフが描かれていると思います。
3.棒グラフの設定を変更する
次に、棒グラフを透明にしてラベルを表示していきます。レイヤータブにて、棒グラフの設定を変更できます(今回は「ラベル」というレイヤー名にしたので、この名前で出てきます)。
ここで、不透明度を0%、棒のモードを「オーバーレイ」、テキストを表示したいラベル(今回はSalesです)、テキストの位置を「外側」に設定します。この「外側」というのがポイントで、不透明度を0%にしているため内側だと透明になってしまいます。そのため「外側」に設定しています。
これにより、以下のようなグラフになります。
最終的にサイズ感整えたり、ラベルの凡例を消したり、ポイントを打ったりすると以下のような形にできます。
まとめ
- 折れ線グラフに透明にした棒グラフを重ねることで、ラベルをつけることができました
- 複数レイヤーを重ねる方法は、他にも色々と応用が効くのでマスターしましょう
サンプルワークフローダウンロード
次回
今回の方法を応用したものを一つやってみたいと思います。
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