Alteryx Designerでデータの可視化までされている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?多くの人はBIツールを使って(おそらくTableauやPowerBIが多いと思いますが)、さくっと可視化!という方も多いかと思います。ただ、BIツールを使う場合は組織内で共有するような環境が必要となります。個人ユースだと、せっかくBIツールで作ったグラフなどを配信するのはかなり難しいかと思います。また、PDFやパワポのレポートが欲しいとか、Designerからメールで配信したい、ということになると、さて、どうしよう、とインタラクティブチャートツールを眺めて使いにくさにイライラしている方も実は多いんじゃないかと思います。
今回は、インタラクティブチャートツールとデータの並びの関係を探ってみたいと思います。
実はデータ型によって動きが変わるインタラクティブチャートツール
インタラクティブチャートツールにデータを流し込んだ時に妙な動きだと感じたことはないでしょうか?実はデータ型によって動きが変わります。
時系列グラフを作成する際、横軸を月にして縦軸に値を入れたグラフを作りたい、ということは多いかと思います。通常、Date型でデータを持っていると思いますが、これを素直にグラフにしてみましょう。
データは以下のようになっているとします。今2025年1月としたときに、まだ1月以降は値が入っていないとしましょう。
これをグラフ化します。
X軸に関していうと、勝手に英語になっててこれじゃ使い物にならない、という方が多いかと思います。
それでは、日付のデータ型を変えてみましょう。テキストにしてみます。
これを可視化してみます。
なんと、変化なしです、、、(インタラクティブチャートツールを削除して追加したのですが)。どうやら、Alteryx標準形式の日時だと自動的にテキスト型であっても親切にDate型として認識してしまうようです。
次に、日本で使われているYYYY/MM/DDにしてみましょう。
可視化すると以下のようになります。
無事に表現されました。ただこれはこれで余計な日付も入ってますし、長くて見にくいかと思います。
それでは、データを変えて、X軸は月だけにしてみましょう。
可視化します。
なんと、これまで前詰めだったグラフが数値順になってしまっています。これは困ります・・・。しかも値が抜けています。
次に、月を文字列型にして可視化してみます。
いい感じの表現になりました。
抜けている期間があるとどうなるか?
以下のように、2023年12月から急に2024年4月に飛んでいるデータがあるとします。
これを可視化すると、以下のようになります(YYYYMMDDというフィールドは日付型です)。
データがない区間はちゃんと空白の期間として処理されます。
一方で、これがテキスト型の場合はどうなるでしょうか?
元のデータどおり普通に詰めて表現されました。
まとめ
- 数値型・日時型を軸に持ってくると、データを数値・日時順に並び替えてグラフに表現する
- テキスト型の場合は並び替えは起こらず、データの順番でグラフが作成される。
- 日時をテキストにした場合、抜けている期間があれば詰めて表現される(あくまでデータの並び順通り)。日時型であれば、抜けている期間があれば値がNullとして表現される。
- 日時型はAlteryx標準形式の場合、自動的に日時型として認識される
- こうやってまとめてみると、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、数値とテキストで並び替えがある、ない、という動きが変わると戸惑いますよね(数値が並び替えられるならテキストも並び替えられると思っちゃっていました)。
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次回
12月の怒涛のAdvent of Codeがようやく終わり、ストックしていた記事もなくなってしまいました・・・。今年も更新がんばっていくので、お付き合いいただければと思います。
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