とうとうAlteryxのCopilotがパブリックプレビューになりました。2024年のInspireで発表のあったCopilotが一年近く経ってようやくリリースされそう、という状況になりました。現在(2025年2月)Alteryx CopilotはAlteryx Marketplaceから無料でダウンロードすることができます。

テキストボックスに文字を入力すると、Copilotが答えを返してくれます。
ワークフローの作成をやってみる
まず、store.csv、receipt.csv、category.csv、product.csvなどのファイルを読み込みます。

例えば、これらのファイルを使って以下のように異なるファイルの項目を使ってグループ化して集計してみるとしましょう。

これにより、以下のようにファイルの中の項目を見て、ちょっとした誤字もうまく吸収して(本来はstore_nameだったのに、sotore_nameとミスって入力しましたが問題なく対応してくれました)、望み通りのワークフローができました。

このような結合などを行うワークフローは得意なようです。
キャンバスにあるデータについては認識しているようなので、メタ情報などは自動的に裏で使われている気がします。
エラーの対処
実は、先ほど読み込んだファイルはUTF-8だったので文字化けしていました。対処法をCopilotに聞いてみましょう。

ちゃんと教えてくれていますね!でも、ConvertFromCodePage関数の存在までは教えてくれませんでした。
一般的な解決策を聞く
次に、ちょっと空間分析をしてみましょう。

結果は以下の通り途中で止まっています。

実はこれ、customer.csvが緯度経度情報を持っていないのです。ちょっとこのような場合にどうすればいいか聞いてみましょう。

結構ちゃんと答えてくれています。ジオコーディングの方法を聞いてみましょう。

残念ながらダウンロードツールの設定はうまく行ってくれませんでした。が、ここまで教えてくれているとあとは設定するだけですね(とはいえ、APIを使うためのクラウド側の設定がちょっと面倒ではあるのですが・・・)。
あるツールで起きているエラーの対処
エラーが出ているツールがあるので、理由を聞いてみましょう。

ツールがいくつあるかはCopilotは把握してくれているみたいですが、エラーメッセージの詳細までは把握できていないようなので、自分でコピペして教えて上げる必要があるようです。ただ、そのツールで起きうる一般的なエラーについては教えてくれるようです。エラー内容を貼り付ければちゃんと対応策を教えてくれます。
ふわっとしたことを聞いてみる
Alteryx社のブログにも記載がありますが、どのような分析ができるか、を聞くこともできました。

ここで店舗別売上分析と入力すると、Store_Codeごとの数量などを合計する集計ツールを追加してくれました。単純なものだとそのまま作ってくれますし、複雑な場合は作り方の手順を教えてくれます。ただ、ざっくりとしか教えてくれないので、ある程度そこから自分で組み立てれる必要があるようです。
SQLや正規表現を教えてもらう
ノーコードツールにおいて、SQLや正規表現は若干ハードルが高い要素かと思います。こういうことはCopilotが得意とするところで、SQLや正規表現でやりたいことを伝えると教えてくれます。

ちゃんと機能しますね。ただ、残念ながら設定までは自動で行ってくれませんでした。
Advent of Codeが解けるのか?
最後に、Alteryxの習熟を目的として、本来はプログラミングパズルであるAdvent of CodeをAlteryxで解くチャレンジャーがいますが(私もその一人ですが)、はたしてCopilotは解けるでしょうか?
2025年の1日目のPart1をそのまま入力してみました。結果は以下の通り・・・。

無事に解くことができました。ちゃんと答えもあっていました。Part2は、、、ちょっとうまく行きませんでした。ロジック的に少し複雑すぎるようです。
Copilotは、自動的にツールを追加してくれますが、何かのタイミングでツールを追加してくれなくなることがあります。その時はCopilotを閉じて開くなりすると復活できました。
Alteryx社ブログより、良いプロンプトのヒント
最後にAlteryx社ブログの効果的なプロンプトのヒントを引用したいと思います。
- Be Specific: Provide clear and concise instructions to ensure accurate results.
- Iterate: If the initial response isn’t perfect, refine your prompt and try again.
- Leverage Context: Mention the tools or datasets you’re working with for better-targeted assistance.
- Experiment: Don’t hesitate to test new ideas or workflows with the Copilot.
1つ目は、具体的にする、ということです。2つ目は、得られた応答が完璧ではない場合は、改良して再試行してみる、ということです。3つ目は、使用しているツールやデータセットについて言及するということです。前提条件をしっかり書けばそれを取り入れた回答をしてくれます。4番目は、色々とCopilotでテストして試してください、ということです。
まとめ
- Alteryx Copilotを色々と試してみました。
- 実際にツールを設定してワークフローを作ってくれます(作ってくれるときと作ってくれないときがあります)。複雑なものの場合は、概要だけ教えてくれるので、そこから自分で作り込む必要があります。
- エラーや使い方について説明してくれます
- SQLや正規表現などの複雑なタスクについて教えてくれます
- Pythonなどのコードの作成はあまり得意ではないようなので、ChatGPTなどを使ったほうが良さそうです(現在のところ、Python特有のタブをうまく表現できないのでそのままコピペできない)。
- 得意、不得意なことがあるので、得意な部分をうまく使えればよいかと思います。今後の発展に期待しましょう!
次回
ちょっとしたUIのTipsをお届けします。
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